ワーキングプア(workingpoor)。
正社員と同じようにフルタイムで働いても、ギリギリの生活さえ困難で、
生活保護の水準以下の収入しかない就労者のことです。
働く貧困層と言われることもあります。
従来の失業者をはじめとした貧困層とは違い、先進国で増えている新しい種類の
貧困層として問題になっています。
最近の調査では、自己破産した労働者の3分の2がパートや派遣など
非正規雇用の人だったことがわかっています。
そのうちの4割は生活保護基準に満たない低賃金です。
不安定な雇用で働いているワーキングプアが、生活苦から借金に頼っている
実態も明らかになっています。
調査では、男性は正社員と非正規雇用の割合がほぼ半々ですが、
女性は8割が非正規雇用でした。
賞与や手当を含む平均月収は、20万円以下が72%で、10万円以下は34%です。
非正規雇用者に限ると10万円以下が54%も占めており、賃金の低さが目立ちます。
1990年代に進められた自由化と規制緩和の流れの中で、労働者の就業形態も
多様化しました。
大企業も人件費を削減するため非正規雇用を増やしています。
また、長期不況の時期に社会に出た 「就職氷河期」 の世代は正社員になれず
フリーターなど、不安定な形で職に就くことになりました。
新卒として正社員になれなかった場合は、その後も安定した職業につくチャンスが
ほとんどありません。
こうした背景の中で、ワーキングプアが増大しました。
2006年度の平均年収は435万円ですが、年収200万円以下の労働者は
1000万人を超えています。
採用する企業側は
賃金の抑制や、安い人件費を目的とした海外への進出、賃金の高い正社員の
新規採用を増やさない、賃金が安く、調整をしやすいアルバイトやパート、契約社員、
派遣社員を増やすなどで、人件費をの抑制しています。
グローバル化により低賃金の中国人労働者などが競争相手になります。
人件費の安い中国やインドなどに仕事を奪われて、ワーキングプアになるケース
は今後も増大していきます。
企業は今後も人件費を抑制するため、仮に景気が回復しても、非正社員が
減ることはないと考えられています。